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【続き】予想通りの展開…Welq(ウェルク)からの全メディア停止で業界震撼

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どうもイトカクです。

先日Welq(ウェルク)の記事で予想してた悪夢が着々と現実味を帯びてきましたので、慌てて続きを書きます。

 先日書いた記事

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予想通りの展開

やったぜ!おいらの言ったとおりだろ?というつもりはないのです。

いや、少しはありますが、少なからずネットの業界にいる身としてはこの展開はあまり嬉しくないのです。

以前書いた記事では、Welq崩壊からiemoやMERYなども影響(閉鎖)を受けて、さらには他社のキュレーションメディアも淘汰。結局、こんなリスクの大きいキュレーションメディア事業はどこもやりたがらず、無くなってしまうのではと予想しました。

 

案の定、Welqの閉鎖からその他のキュレーションメディアの閉鎖。

さらには最後まで残していた稼ぎ頭のMERYまでも閉鎖に。

 

これらの全記事数は膨大ですし、1本1本の記事に医者などの専門家にお金かけて監修してもらうなんて現実的ではないですし、それが仮に終わっても、その頃には他のキュレーションメディアが勢力つけているか、信頼を取り戻せずPVも伸びなくて結局閉鎖になる気がします。

 

現に、これまで広告出稿していた広告主にも今回とてつもなく迷惑をかけた訳ですし、「監修して完成しました!」って言われても、広告主は世間の目が怖くて出稿は敬遠するでしょう。

これだけ叩かれたら、相当メディアのイメージ悪くなりましたからね。

 

DeNA社長の対応

Welq(ウェルク)の炎上後、すぐさまDeNA代表取締役社長兼CEO 守安功氏がインタビューに応じたのは、タイミング的には迅速でよかったと思います。

これが、メディア担当レベルが出てきて釈明やなんやとやっていたら、もっと炎上を煽ったのではないでしょうか。

 

しかも社長のコメントが模範的で、このインタビュー自体やらせか?と思ったくらい完璧でした。

 

ただ、なんとなく他人事という印象はありましたねー。

しかも、Welqの評判はここ最近最悪で、ネットでは叩かれまくってたのに、社長は具体的な監修有無や記事作成フローなどまでは把握していなかったと述べているのは、少し違和感があります。

これが本当なら、相当なクローズ企業体質。

もちろん、DeNAは球団も持つほどの大企業ですから、事業はキュレーションだけでなはありません。

企業のトップがいちいち事業の運営フローまで把握は難しいです。

ただ、キュレーション事業は肝いりで実際稼ぎも大きかったですからね。

 

いよいよ最悪のシナリオか?

以前書いたシナリオでは、このWelq事件で検索順位が「金とSEO知識で操作できる=純粋なアルゴではない?」ということがユーザーにバレてしまい、今以上にGoogleやYahoo!の検索を使わなくなると書きました。

 

実際、今回もしかり、検索面のアルゴはSEOを効かせた広告記事で溢れています。

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こうなると、ネット業界の勢力図も一転し、広告媒体も様変わりするでしょう。

ブラウザではなくアプリ中心に広告が流れ、アドネットワークがもう少し勢力を強めるかもしれませんね。今のバナー広告が盛んになるとは思えないので、違うかたちの広告に。

 

さらには、アプリ経由ではなく、OSがそのままダイレクトに検索やユーザの思いを叶えるようになれば、もう携帯キャリアにも勝ち目はなくOS事業者の独占になりますね。

 

キュレーターという小遣い稼ぎも激減する

これまで、何も知識のない人間が、ネットで集めた(パクった)情報に色付けして切り貼りした記事が小遣いになりました。

Welqは相当安値で作らせていたようですが、それでも主婦やサラリーマン、学生など色んな人たちはガンガン記事を量産して多少の収益を得ていたからこそ、あれだけメディアも大きくなれたんだと思います。

 

今後はキュレーションメディア自体激減するでしょうから、彼らの収入源も減ることでしょう。

 

実際、僕が最近お会いしたメディア運営の方も「今後記事監修必須になると利益出すの難しいから止めます」とおっしゃってました。

 

医療系はもちろん、レシピなんかも「痩せるレシピ」「便秘が治るレシピ」など、タイトルや記事内容にもより注意する必要がありますね。

 

あとは著作周りもざわついてきました。

さらにプラットフォーム事業もなんだか他人事ではなくなるかもしれません。

 

プラットフォーム事業

今回のWelqは投稿者が投稿する場(プラットフォーム)を提供していただけで、記事内容の責任は持たないようなスタンスも炎上の要因でしたね。

 

これ、キュレーションメディアにとどまらず、プラットフォーム事業は腐る程あります。ヤフオクなどマッチング事業などです。

 

大きなメディアは免責に触れてますが、小さなところは相変わらず「責任はユーザー同士で」のスタンス。これは今回の一件で飛び火するかもしれません。

 

プラットフォーム提供とはいえ、その場所で広告など収益を得ている訳ですから、知りませんじゃ許されない。

メディアの責任も大きく問われるようになると、この業界も少しは健全になるかもですが、今以上にマネタイズするのが難しい業界になりますね。

 

僕は現在ネット業界で6社目。

また転職するのかぁ。はぁ。