「ブチ切れ Jリーグ金崎の代表落ち」から学ぶキャリアアップの法則
僕は過去、会社の人事部で約200人の中途採用を担当しましたが、今回の件に触れ、これはサラリーマンの世界にも通ずる法則だと思ったので、書きます。
どうもイトカクです。
もろポケベル世代です。
先日サッカーW杯ロシア大会代表メンバーだった金崎夢生(鹿島)選手が、20日のJリーグ湘南戦で、選手交代を命じられた際に激高したことを理由にリストから外されました。
鹿島FW金崎夢生(27)がメンバー構想に入っていながらも日本代表としてふさわしくない態度を取ったとして落選した。
金崎は20日の湘南戦で途中交代した際に石井正忠監督に反抗した態度を取った。石井監督の差し出した手をあからさまに拒み、激高しスタッフに抑えられた。後日、両者で面談を行い、和解をしたが、ハリルホジッチ監督には受け入れがたい出来事だった。
ハリルホジッチ監督は「彼の態度が受け入れがたい。全選手に伝えたいのはA代表の基準に達していない。若い人たちに良い例になるのだろうか。この先のことは全く考えていない」と落選の経緯について語った。
引用:日刊スポーツ
まず、この金崎選手の件を皆さんはどのように感じましたか?
Twitterなどを見ていると、ほとんどの人が同情するも自業自得といった意見が多い印象です。
これは良くも悪くも日本の年功序列なお国柄かもしれませんが、日本人にとって「目上」の人に楯突く行動はご法度で、ものすごく敏感に反応しますよね。
尊属殺
ちょっといきなり脱線しますが、日本ではかつて尊属殺(目上の人を殺害)は重刑でした。
これは道徳、秩序を守る観点からでしたが、1973年以降その制度は撤廃されました。
虐待を受けていた子供が親を殺害するようなケースもあって、親は偉いという性善説が崩れてきたためらしいです。
ま、この尊属殺が重刑なのは日本に限ったことではないですが。
昭和初期の教育の世界でも教師の地位は今より相当高かったですし、会社においてもパワハラなんて言葉や文化も当然なく、上司は絶対でした。
それが現代ではものすごく緩和されたとはいえ、まだまだ目上の人間へ敬意を払うという文化は健在です。
そもそも「察しの文化」の日本では感情を大きく表に出すことに不慣れで、町中で大声を上げて喧嘩なんかが勃発するとすごい野次馬人だかりになりますよね。
いや、すごく興味あるのに見て見ぬ振りのほうが多いでしょうか。
話を戻しますが、
今回の金崎選手の場合、監督である目上の人間に対し感情をあらわに楯突くという行為は日本人には受け入れがたいです。
怒った理由については正当な抗議だったのかもしれませんが、キレてる映像が先行してネットで流れてしまうと…。
僕らサラリーマンにも言えること
これは僕らが生きる実社会でも同じな気がします。
僕はかつて人事を担当していまして、中途採用はもちろん、昇給昇進などの場面も相当見てきました。
昇進にはもちろん根拠が必要です。
営業でいい成績を残した。あらたな事業を生み出した。
社内環境など業務改善による経費削減などなど。
しかし、それらは一種の口実で実際どんな人が昇進するかというと、
かわいいやつです。
いや、怒らないでください。
これは何も女性に限ったことではないんです。
部下として可愛げのあるやつという意味です。
どんなに仕事ができて、成績優秀な人でも
可愛げのない人は出世しません。
「いや、俺の会社にはムカつくやつが出世しているぞ!」
そう思われたかもしれません。
ただ、その人はあなたにとってはムカつくやつかもしれませんが、
出世させた上司にとってはどうでしょう?
「あいつは上司にはいい顔する」
これです、これ。
中には完全成果制な昇進制度を採用している会社もあるでしょうが、成績がいいけどすごい嫌なやつがどんどん出世することは会社にとってもリスキーです。
遅かれ早かれ部下からの非難が出てきて、しまいにボイコット、離職なんてされてしまうと大変です。
最近大手は特にコンプライアンス的にも敏感なので、上司の推薦など総合評価による判断をする企業が多いです。
そうした中、上司に嫌われると当然推薦なんてしてくれません。
当たり前ですね。
自分が上司だったら成績いいけどいけすかない奴は推薦しません。
だって、そのまま自分よりどんどん出世していったら、精神的に耐えられませんよね?笑
もし、あなたを通り越して出世した人がいたとしたら、それはあなたよりさらに上の上司に気に入られていた可能性が高いです。
出世するタイプ
実際、僕が見てきた昇進していくタイプは
100%直属上司には好かれていた人たちでした。
むしろ、気に入られている人だったら、さほど業績貢献のインパクトが小さくても昇進です。
金崎選手は直属の上司に嫌われてしまいました。
成績がどれだけよくても、出世(代表選抜)は難しいかもしれません…。
残された道は海外しかないです。
国内じゃだめです。
あれを見た他のチームの監督も「俺、あんなことされたくねーわ」と思うでしょう。
目上を立てる文化が根強い日本から出て、海外で活躍するのがいいです。
そう、みなさん。僕らも今のチーム(会社)から飛び出す(転職)時です!
そう言って僕は5回も転職をしました。
みなさん、隣の芝はやたらと青く見えるので、
一旦落ち着いてビールでも飲みに行きましょう。
現場からは以上です。