通販番組やyoutuberもステマじゃないの?っていうかこの世はステマだらけですが何か?
どうもイトカクです。
普段、広告も扱うお仕事してます。ステマについて最近怒られたので色々考えてみました。
ステマって?
そもそもステマとは何かと申しますと、
消費者に宣伝と気づかれないように宣伝行為をすることです。
芸能人が実際使ってもいないのにある化粧品を褒めちぎってメーカーからお金をもらうなんてことが一時話題になりましたね。
有名な事件としては
ペニーオークション芸能人詐欺事件
入札ごとに料金が発生する仕組みで、実際商品がないにも関わらずシステムで自働入札をして金額をつり上げたとして逮捕された事件があり、それに加えて、芸能人がそのオークションを宣伝し対価を得ていたとして問題になった事件。
食べログ口コミ評価操作事件
食べログの各店舗の評価を意図的に操作する業者が逮捕された事件。
2016年9月には店舗情報の表示順位が実施広告内容によって異なり、ユーザの人気度などの公平な順位付けではなかったことが発覚して、これも問題になった。
芸能人のファンなどがその人のイメージで「この人が薦めるなら」と思い込んで購入する。言わば騙しに近いということでステマは禁止となっています。
ネットでもよくバッシングされていますが、これは2つの点で避難されています。
1つは広告ということを伏せている点。
もうひとつは、実際に使用(購入)していない芸能人がさも使っているかのような表現をしていること。
では、この後者2つ目の点だけをみると、世の中ステマだらけなんですよね。
化粧品のポスターやCM、食品の広告でも「旨い!」とか「効く〜」なんて言ってますよね。普段リアルに使っていない事の方が多いでしょうし、CM用のサンプリングしか手に取った事がないかもしれません。
しかし、消費者は「この人が言うなら」「この人みたいにきれいになれるかも」などと思い込みで購入していることはよくあることです。
通販番組はステマ?
ではこうした芸能人が薦めるような広告の代表として通販番組があります。これ、あまりにも大げさな演出なのでコントのネタにもされるくらいですよね。
当然消費者は広告番組だと分かった上で見てますが、あの演出は悪徳商法も顔負けのセールスです。
こんな番組もあります。
町の中華屋さんのご主人の半生を追ったドキュメンタリーで、紆余曲折あり、一時は大病を患ったが、今では克服し家族みんなで協力してなんとか元気にやっている。なんとも身近なストーリーで引き込まれますが、番組最後にさしかかった頃に「そんなご主人が毎日かかさず飲んでいるのはこの青汁」なんていうナレーションが始まり、なんだ広告かよ!と興ざめします。
これはインフォマーシャルといって長尺の「番組(コンテンツ)と広告の中間」のようなものです。
ケーブルテレビに多いのですが、このインフォマーシャルは有料放送の売り上げ確保のための苦肉の策なんです。
そもそも、有料放送は視聴者から視聴料金をもらって運営しています。なので広告がばんばん流れると「なんで金払って広告見なきゃならないんだ!」とクレームになります。なので、ケーブル有料放送では通常の番組に対してこれくらいまでの割合しか広告を流してはいけませんよという取り決めをしています。
しかし、放送局としては少しでも売り上げを上げたい。つまり、もっと広告を流したいので、そこで登場したのがこのインフォマーシャルです。
これは広告というたてつけではなく、あくまで番組(コンテンツ)。だから広告の枠を越えて放送でき、売り上げにも貢献しているというわけです。
少し話が逸れましたが、この中華屋の話は芸能人ではないものの、広告と判別しにくく高齢者にとっては最後まで気づかず購入するパターンもあるのではと思います。
ネットの世界でもこのステマは相当グレーであり、且つ最近では特に慎重に取り扱われます。
通常、広告であれば広告であるというクレジット表記がされますが、先ほどのインフォマーシャルのように、これはあくまでコンテンツですよというグレーなものも多く存在します。
youtuberなどのレビュー「やってみた系」もステマ?
youtuberやブロガーのレビューものはステマか。
今や芸能人をも越える人気がある人たちもいますから、その影響力は相当です。
僕もブロガーの最底辺にいますので、レビューを書いてアフィリエイトで報酬をもらうこともあります。しかし、記事冒頭に「この記事は広告ですよ」なんて注意書きはしません。
もちろん、僕も含めほとんどのブロガーが実際自分で使ってみて本当にオススメできるもののみを紹介していますが、これも一種のステマなのかな?と思ったりもします。
ステマは悪か?
では、そもそもこのステマは悪なのか?
僕個人的な意見としては「悪ではない」と考えています。
もちろん商品自体に問題があるのは論外です。
違法なものや、実際の効果も怪しいものなど。
ただ、合法で一般的にも普及しているものであれば別にいいんじゃないの?と思います。
だって、広告ってそういうものでしょ?
多少大げさにも表現するし、タレント使ってイメージ訴求も必要だし。
例えばビール広告だって、キンキンに冷えたグラスに注がれたビールと旨そうな肉を食らいつくタレントが「くぅ〜旨い!!」なんて言いますよね。
実際そう思ってないかもしれないけど、僕ら消費者もそれを分かったうえで購入しています。
ただ、これは広告として分かりやすいのでステマではない。
では、バラエティー番組でタレントが「僕、最近このビールハマってて」なんてコメントしたらメーカーから1年分そのビール送られてきたなんてエピソードを語ってますが、
それ、ステマやん。
商品がより売れるように加担してその対価を受け取ったら、それはもう広告だし、ステマでしょ。
でも、いいんですよ。
タレントはそもそもそういう広告塔の役割も担ってますし。
これがステマだとか過敏になりすぎると、グルメ番組もできません。
タレントが美味しいお店を紹介する番組。当然まずいとは言えないので、タレントはどんなものでも過剰に美味しいと表現します。あれは広告ではないですよね。でもお店にとってはプロモーションになりますし、タレントも出演料もらってます。
もしかしたら行きつけでもないのに行きつけのお店なんて紹介しているかもしれません。
実際行ってみたら言うほど美味しくなかったとしたら、これは被害を被ったとしてステマにならないか。
このように、コンテンツか広告かの違いや、表現方法、その広告塔(タレントなど)が実際に使用していたかなどはきれいに選別判断が難しく。
であれば、違法商品でない限りOKでいいんじゃないかと思います。
「なんだよ、広告じゃん!」くらいのがっかり感程度なら別にいいんじゃないのと。
ペニオク事件は違法な取引に芸能人が加担して被害者が出たから駄目。
食べログ事件は、運営元である価格コムが被害にあったから駄目。
でも被害を受けない場合は、別にいいのかもしれません。
例えば、出会い系サイト。
このサイトに投稿するサクラ業者がいますが、サイト運営者が被害を受けたと思えば問題だけど、実際は自社でサクラ雇って投稿しているサイトも多い。
そんなサクラだらけのサイトは当然ユーザも離れてしまい淘汰されるのでほっとけばいいんじゃないかと。
結局何?
結局、ステマはグレーで完全に取り締まれない。だから消費者の目が肥えるしかない。
- 違法な商品ではない。
- 違法な取引ではない。
- 宝くじ絶対当たるとか絶対痩せるなど表現が違法でない。
これらに該当しないのであればステマではない。
いや、ステマなんだけど、違法ではなく1つのマーケティング手法ということ。
とはいえ、購入する際は自身で十分見極める必要はある。
これでよくないでしょうか。
現場からは以上です。